冬吾と桜子


今週の「純情きらり」では、
桜子(宮崎あおい)と杉冬吾(西島秀俊)の
強い心の絆を感じた。
東京大空襲で、行方知れずになった冬吾。
冬吾は、瓦礫の下敷きになっていたところを、
桜子が見つける。


「冬吾さん私のために生きて」


桜子の、魂の叫びだ。
二人に強い絆を感じる。
同じ芸術家として、同じ琴線をもつふたりとしての。
桜子の冬吾への言葉は、少し危うい匂いもする。


「二人で生きていこう。」


と桜子は冬吾に必死に声をかける。
女としての感情か・・・・
一人の大切な人への呼びかけか。
二人の感情の綾に託す、脚本家のメッセージは、何か?
桜子と冬吾の微妙な関係。
特に、女性の視聴者の方の、注目するところだろう。
達彦(福士誠治)への一途な「純情」、そして、冬吾が姉の御主人であれば、
桜子の言動は、気になるところかもしれない。
ただ、桜子は自分の気持ちに、素直な女性なのだろう。
愛する人を、失いたくない一心からでたエゴイズムではないか。


*同じNHKの大河ドラマ功名が辻」の、
一豊(上川隆也)と千代(仲間由紀恵)の夫婦愛は、
苦難を乗り越えてきた、固い愛情を感じる。
千代の愛は揺るがない。
そして、千代は母性が溢れている。
桜子は、愛するより、人から愛される資質が強く、
千代は、人を愛して止まないオーラがある。