蔵出し吉永小百合劇場


1985年放映の吉永小百合の特集。
25年ほど前のNHKの番組の再放送。


19歳の時の吉永小百合の日記を、司会の坂本九が朗読した。
日記に綴られた吉永小百合の素顔には、
自己矛盾を乗り越え、成長しようとする女性がいる。
彼女は、自己の内なる自分と対話をする、
弁証法的な思考をする女性だな、と思った。
吉永小百合のひたむきさを感じた。
彼女の一寸した瞬間の、はにかむ表情が初々しい。
大人の女性のかわいらしさがある。


吉永小百合は人間として凛としている。」
樹木希林吉永小百合の評価に私も納得した。
「ずっと、戦後何年と呼ばれれば言い。」
吉永小百合の言葉だ。
吉永小百合は、昭和20年3月13日生まれ、
わずか5ヶ月ではあるが、戦争中を生きたことに、
彼女はこだわりを持っている。
戦争が起こらなければ、いつまでも「戦後」である。


「ちりめんじゃこみたいだなと思った。」
宇野重吉吉永小百合評だ。
「これだけはという役をやってみたらどうか。」
小百合への、宇野重吉のアドバイスだ。
それにしても、最近の寺尾聰は、飄々とした風貌が、
父親の宇野重吉に似てきた。


40歳の吉永小百合は、
「今が青春なんだ。」
と語ってた。


「大きな愛はいりません、
 小さな愛が似合います。」
吉永小百合演じる夢千代の言葉だ。