自転車に乗れた


セサミストリートを視ていたら、
オランダの4才の女の子が、自転車に乗る練習をしていた。
金髪のお人形さんのような女の子。
オランダでは、自転車でどこでも出かけるので、
自転車に乗れないと困るらしい。


そういえば、昔の中国北京の朝の風景は圧巻だった。
何千何万の自転車の人民服の人々が、波のように押し寄せていた。


私も小学校1〜2年の頃、多摩川の土手で、自転車に乗る練習をした。
同級生の友だちに、後ろから押してもらい、
バランスを取りながらの練習。
なかなかペダルを上手に漕ぐことができない私を、
友だちは、根気強く補助してくれた。
友だちは、鳩を自宅で飼ったり、イヌも飼っている、
優しい動物好きの少年だった。
夕方になり、とうとう補助なしで、自転車に乗れるようになった。
風を切り走る自転車。
私は全身で風を感じていた。
映画『E.T.』の一場面。
少年が月夜の天空を自転車で、ETと飛ぶシーンがある。
そんな、大空を飛ぶ開放感があったのを覚えている。


友だちも、
「できたじゃないか。」
と一緒に喜んでくれたことを、今も思い出す。
多摩川に沈む、暮れなずむ夕日がきれいだった。