椿の季節


今年は、季節のの進むのが早い。
マスクをして、「クション、クション」と花粉症の方がくしゃみをしている。
花粉症の方は、春の到来に敏感に反応する。
新橋では、ソメイヨシノが咲いた。


さて、私も春を感じる花を頂いた。
馴染みのクラブで頂いた椿。
送っていただいた方の、季節を感じる、豊かな感受性を見る思いだ。
早春のまだ寒さ残る中、赤い花を咲かせる椿。
椿は、ドイツ語の新聞に包まれてお洒落だ。


椿で私が連想するのは、
アレクサンドル・デュマ・フェスの「椿姫」
資生堂の月刊誌「花椿
黒澤明の映画「椿三十朗」


「椿姫」は、純粋な青年と貴族のパトロンを持つ女性との、
美しくも悲しい愛の物語。
オペラの名作。
主人公のビオレッタは、純粋な青年との愛と、
享楽的なパトロンとの生活との間で、心揺れる。
学生の頃読んだ庄司薫芥川賞小説「赤頭巾ちゃん気をつけて」に、
この「椿姫」のことが書かれて、心動かされた記憶がある。
庄司薫夫人は、ピアニストの中村紘子さんだ。


和名のつばきは、「艶葉樹」(つやはき)から来ているとも言われている。
お茶会などで、利休椿が一輪挿しで活けられていると、品がある。
艶もあり品もある椿。


キャサリンジェンキンスのアルバム、「夢を生きて」を聴いている。
椿を頂いて、色々楽しく椿について、思い巡らせることができた。
暫し、「夢に生きる」一時を過ごすことができた。