絵本


エリック・カール作の絵本「はらぺこあおむし」を読む。
アメリカ・グラフィックアート協会賞受賞作。

この絵本のお話は、
生まれたばかりのあおむしが、おなかがぺこぺこで、
りんご、なし、すもも、いちご、オレンジ、とつぎつぎと、たべてゆく。


あおむしは、さらにチョコレートケーキ、アイスクリーム、ピクルス、
チーズ、サラミ、ぺろぺろキャンディーと、さくらんぼパイなどを食べ、
それからすいかをたべる。
そのばんあおむしは、おなかがいたくなる。
つぎのひ、みどりのはっぱをたべ、
おなかのぐあいもよくなる。
やがて、あおむしは、さなぎとなり、きれいなちょうとなった。


エリック・カールの絵は、ニスを下塗りした薄紙や指や筆で、
色をつけた色紙を切り抜いて貼り付けたコラージュ。
絵の具やクレパスで、紙に直接描いた絵とは違った、
存在感を絵に与えている。


絵本のりんごやすももに、直接虫食いの穴があいているのも、オリジナルだ。
絵で描いた虫食い穴ではなく、本当に各ページに穴があいており、
リアルな感触がある。
子供たちも、あおむしの食べた、りんごやいちごなどの食物の穴をさわり、
指先であおむしがたべた穴を、感じることができる。
あおむしの、ムシャムシャ食べた臨場感がある。
本の表面がフィルムで覆われ加工されていることで、
独特の光沢と手触りが、この絵本にはある。


この絵本は、作者のエリック・カールが、いもうとに捧げて作られたもの。