モネ大回顧展


それにしても、六本木は人が多かった。
そして暑かった。
もうノースリーブの女性もいた。


東京ミッドタウン六本木ヒルズへと、
人々が集まって行く。
5年程前から、毎年大型連休に六本木プリンスホテルに訪れていたが、
黒川紀章設計の六本木プリンスホテルは、閉館になってしまった。
バブルの頃は、吹き抜けのプールに、ハイレグの美女が泳いでいた。
まるで、都会の人魚姫のように・・・・


そして、端午の節句の今日、
六本木プリンスホテルと同じ黒川紀章設計の、
六本木の国立新美術館で、モネ大回顧展を鑑賞した。


国立新美術館』は、ガラスの曲線が見事な建物。
ブルーのガラスが美しい。
ただ、曲線のガラスのメンテナンスは大変だろうと思った。
アクセスは、乃木坂駅から、直接連絡通路があるのが便利だ。
雨に濡れないで、美術館に入れる。


モネの絵については、以下の絵画が印象に残った。


「日傘の女性」
「揺りかごの中のジャン・モネ
「読書をするシュザンヌと描くブランシュ」
「かささぎ」
「モントルグイユ街、1878年パリ万博の祝祭」
マルタン岬から見たマントンの町」
「地中海の岸辺 曇り日」
「ヴァランジュヴィルの漁師小屋」
「舟遊び」
「ポプラ並木の下で、晴天」
「積みわら」
「積みわら、夏の終わり、朝」
ルーアン大聖堂、正面とサン=ロマン塔」
「サン=ラザール駅」
「国会議事堂、日没」
「モネの家」
「睡蓮」


小泉今日子の音声ガイドで、作品の解説を聞きながら鑑賞した。
小泉今日子」のナレーションは、親近感のある語り口で良かった。


モネの光、色彩、階調の絶妙なハーモニーは、
『日傘の女性』に見事に表現されている。
若い女性の二人ずれが、
「モネの絵を見ると癒される」と話していた。


『かささぎ』は、それまで西欧では描かれなかった雪の世界を、
見事に描いている。
西洋人が「病んだ自然」としてあまり取り上げなかったモチーフの雪を。
光の妙技が、一面の雪と、その上に落ちる影に描き込まれている。
それは、取りも直さず、筆致の魔術。


そして、『睡蓮』
水平線も岸辺もない水面。
深い緑と青の階調が、独特の静謐な世界を描いている。