出逢い


昨日、都内のとあるホテルで小説家の五木寛之氏をお見かけした。
とても、ファッショナブルな出で立ちであった。
五木寛之氏をお見かけしたとき、私の脳裡に山川健一氏が浮かんだ。
山川健一氏は、小説家にしてロックシンガー、
ビートルズ派というよりは、ローリング・ストーンズ派・・・・・
アップルコンピュータマッキントッシュに造形が深い。


五木寛之氏とは、同じ早稲田大学出身。
早稲田大学の、某学生新聞の編集長をされていた。
五木氏とは、その新聞が縁でご交誼を結ばれるようになったと、記憶している。
確か、日刊ゲンダイに連載していた、五木寛之氏のエッセイの構成も、
山川健一氏は、されていたのではないか。
五木寛之氏とは、師弟関係のような間柄。


山川氏とお逢いしたのは、1977年頃、
当時、家庭教師をして頂いた方の、高校時代の友人だった関係で、
一度お逢いして、話したのを覚えている。
丁度その頃、「鏡の中のガラスの船」という小説で、群像新人優秀賞を取られた。
文芸評論の部は、中島梓栗本薫)氏が受賞されたと思う。
既に、村上龍が登場したので、時代の寵児としての、衝撃力はなかったが、
丹念な筆致に、手堅いストーリーテーラーとしての資質を感じた。
山川氏の第一印象は、精悍な顔の青年といった風貌だった。
残念ながら、何を話したかについてはあまり覚えていないが、
鋭い眼光の方だった。
山川氏とは、一度だけの出逢いだが、忘れられない方の一人だ。