歴史教科書を読む


気が向くと、世界史や日本史の教科書を読むことがある。
山川出版の「詳説世界史」「詳説日本史」を拾い読みする。
大河ドラマや、歴史物のドラマなど視るとき、
歴史教科書を読むと、ストーリーが解りやすい。
歴史を扱ったマンガも、またしかり。


例えば、池田理代子原作「ベルサイユのばら」を理解する上で、
フランス革命の歴史が、教科書を読むことで明確になる。
フランス革命とナポレオン」の章で、
「旧制度の矛盾」が、身分制度を揺るがし、
革命前の「旧制度」(アンシャン=レジーム)の崩壊へと繋がる。
啓蒙主義の思潮や、アメリカ独立革命の成功が、フランス王国に、
自由へのあこがれ、不合理な社会の打破をしようとする気風をゆきわたらせた。
こうした、流れはルイ16世の時代になり、
三部会の招集や、「テニスコートの誓い」へと結実する。
やがて、民衆は「バスティーユの牢獄」を攻撃し、フランス人権宣言採択となる。
オーストリアハプスブルク家の女王、マリア・テレジアの娘、
マリー・アントワネットがフランス国王ルイ16世に嫁いだのも、
政治的背景があったからだ。
オーストリアとフランスの対立(オーストリア継承戦争)から、
両国の融和への流れがあった。
ベルサイユのばら」を読みながら、
こうした世界史の教科書を読むのも面白い。


大河ドラマの「風林火山」も日本史の教科書を読むと理解しやすい。
勿論?山本勘助は、教科書には登場しない。
有名な戦国武将、武田信玄上杉謙信は登場するが、
他の武将や家臣となると、なかなか取り上げられない。
風林火山」で登場する武将では、今川義元北条氏康は記述されている。
関東管領」や「扇谷上杉家」「山内上杉家」などの名称は、
風林火山」でも登場する。
当然、長尾景虎が、上杉謙信と名乗るのは、
上杉憲政が、北条氏康に破れ、越後の長尾景虎を頼ったからだ。
そしてこの「山内上杉家」の家督を越後の守護代長尾景虎は、
上杉憲政から譲り受けることとなり、上杉の姓を名乗るようになる。
歴史的背景を、頭に置きながら、「風林火山」を視るのも面白い。