涙のひとしずく


     木枯らしや おとうと叫ぶ 又三郎


     似顔絵に 征樹の涙 ひとしずく


今週の「どんど晴れ」を視て俳句にした。


民話の里、遠野の地に現れた少年。
宮澤賢治の「風の又三郎」そっくり。
強風の中、ひとり夜空を見つめている。
父恋ふる三郎少年。


父が描いた自分の似顔絵に涙する征樹。
征樹の少し淋しげな肖像画が印象的。
征樹の本当の気持ちが、涙になったのか・・・・
夏美が、征樹の心の窓を開かせた。