姫の死


今回の「風林火山」は、由布姫に死が訪れてしまう。
勘助の心の女神、由布姫。


由布姫(柴本幸)は、血を吐き、病に冒される。
由布姫の心は揺れるが、山本勘助内野聖陽)に嫁を娶ることを約束させる。
山本家の行く末を案じての、由布姫の決断だった。


一方、武田晴信市川亀治郎)は、由布姫に、
越後と木曽のどちらを先に攻めるか、決めさせる。
由布姫は、木曽攻めを進言する。
勘助は、木曽攻めに向う。


死期を予期した由布姫。
自らの短い人生を回想して、
女でなく男に、いや自由に飛べる、鳥に生まれ変わりたいと、
勘助に告げるところが切ない。
父の敵の側室になり、
その敵である男を愛し、子を産んだ由布姫。
現代では、考えられぬ境遇を生きた女性。
過酷な運命(さだめ)を生きた姫の死であった。