軍師と軍神


今週の「風林火山」は、軍師と軍神の心の旅であった。
人間、進むばかりでなく、ふと歩みを止め、自らを省みることがある。
心の迷宮を彷徨う、軍師と軍神。


山本勘助内野聖陽)は、由布姫(柴本幸)の死の傷心から旅立ち。
時を同じくして、長尾景虎(ガクト)は、家来達の内紛から、
弘法大師が開いた、高野山に出奔する。
軍師と軍神は、心の虚しさ、漂白の心を抑え切れなかったのだ。


勘助と景虎は、高野山で偶然に出会い、剣を交えるが、
勝負なしで終わる。
摩利支天と毘沙門天の決闘は、引き分け。
内野聖陽Gacktの殺陣は、迫力があった。


結局、勘助は嫁を娶ることではなく、養女を向えることで、
晴信(市川亀治郎)に了承を得る。
あくまでも、心の菩薩様である由布姫に操を立てる勘助。
それにしても、勘助に恋するリツ(前田亜季)の女心を想うと、
養女とは不憫だな・・・・


景虎は、家臣の忠誠を誓う誓詞を差し出され、
越後に帰る。
軍師も軍神も、元鞘(もとさや)に戻った。
勘助の由布姫への想いは、四郎、後の武田勝頼擁立の原動力となる。