早春


            早 春

 
    北風の向こうから聴こえてくる ニンフの息吹

    
    春は閉じていたアルバムを開くようにやって来る



今日は、柴田淳とエンヤを聴いていた。
竹野内豊の「情熱と冷静のあいだ」をDVDで観る。
エンヤのリフレンが耳に木霊する。


吉田秋生吉祥天女」を再読。


孤独なる魂の悲鳴
天へ導く天女は 女神か夜叉か・・・
天女に導かれし男は 幸か不幸か・・・・


何故か、「吉祥天女」を見ていたら、
何の脈絡もなく、小林秀雄の「当麻」の文書が甦った。


『仮面を脱げ、素顔を見よ、そんな事ばかり喚き乍ら、
 何処に行くのかも知らず、近代文明といふものは駈け出したらしい。』


仮面の告白」を書いたのは三島由紀夫だった。
そんなことも、頭に浮かんだ。


そして、風光る、白金の庭園美術館に行きたくなった。