御台所への決心


島津斉彬高橋英樹)の命を受けた幾島(松坂慶子)の教育は、
一層厳しさを増すが、篤姫宮崎あおい)は無気力状態。
更に、将軍家に嫁ぐよう、斉彬から告げられ、激しく動揺する。
そんな折、篤姫は、碁を一緒に打って欲しいと、斉彬に願い出る。
篤姫は、斉彬の真意を確かめたかったのだろう。
斉彬から直接、将軍家の御台所になる真意を聞かされ、
御台所になる覚悟を決める。
篤姫は、自らの意志で、徳川宗家の御台所になることを決心する。


さて、高橋英樹の斉彬と松坂慶子の幾島のからみから、
ふと同じ大河ドラマの「国盗り物語」を思い出した。
当時、高橋英樹織田信長を、松坂慶子が信長の妻、濃姫を演じていた。
信長が、戦国時代の様々な難しい局面で、濃姫に問いかける、
すると濃姫が適切な意見を述べる。
「お濃できたぞ」
「さすがマムシの道三の娘じゃ」
そう信長が、濃姫を誉めると、
濃姫が微笑む。
信長を見つめる、きらきらした濃姫の眼が印象的だった。
単なる、夫に従うだけの妻ではなく、聡明にして、
それでいて、小賢しさのない濃姫を松坂が好演していた。
若い夫婦が、戦国の世を二人三脚で切り開く姿に、
中学生の私は、理想の夫婦像を見る思いだった。


今回の「篤姫」でも、薩摩藩島津斉彬は、大役である篤姫の教育係を、
幾島に、全幅の信頼を置いて任せている。
信長と濃姫、斉彬と幾島、
何れも強い信頼関係の上に成り立っている。