冠詞で失敗


私が、たどたどしい英語で喋っていると、
相手のイギリス人の女性が「ファニイー」と言って、
苦笑いをしていた。
何故か?
それは、へたな日本語英語?もさることながら、
定冠詞のない、英語を話していたからだった。


マーク・ピーターセン著「日本人の英語」にも、
いかに、日本人が、定冠詞や不定冠詞を抜きにした英語を使っているか、
論理的かつユーモアを交えて書かれている。
不定冠詞の誤った例として、


「Last night,I ate a chicken the Backyard.」


これでは、「a chicken 」と書いて「一羽の鶏」となり、
「鶏を一羽食べてしまった」
となり、
「chicken」と「鶏肉」
と書くべきところを、誤ってしまったのではないかと、指摘している。



私も、先ほど苦笑された、イギリス夫人に
「a」を付けてね、と言われた覚えがあるのだ。
確か、「一本のペン」と言う意味で喋った言葉に、
「a」がなかったように記憶している。
「pen」と「a pen」の間違がった使い方であった。 
定冠詞「a」を付けない英語は、
さぞかしイギリス夫人には奇異な言葉に思えたろう。
「一羽の鶏」と「鶏肉」の違いのように、
定冠詞「a」の付かない「一本のペン」は存在しない。
英語の論理としておかしいからだ。


日本人の言葉は、曖昧だ。
こうした、定冠詞、不定冠詞、あるいは、主語の省略など、
ロジカルな英語と異なる事が多い。
島国日本で育まれた言語であることも、主語の省略など、
お互いが、阿吽の呼吸で分かり合えると、
思うことが一因なのかもしれない。