ナスターシャのテス


ナスターシャ・キンスキーの「テス」を観る。
文豪トーマスハーディーの名作を、
詩情豊かに巨匠ロマン・ポランスキーが描く。
「テス」役のナスターシャ・キンスキーは美しい。
苺を食べるナスターシャは官能的。
アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した映画だけあって、
19世紀後半のイギリスの衣装が素晴しい。
ヒロインのテスの人生は、波乱万丈。
美しさゆえに、不幸に見舞われる。


テスは、悲劇的な殺人を犯してしまう。
「殺しても殺さなくても君を愛してる」
嘗て夫であり、別れを告げ去ったエンジェルは、テスにそう語りかける。
テスに許しを請い、迎えに来たエンジェルと、
愛の逃避行をするテス。


この「テス」のテーマは、
「テスこそが純潔」


ナスターシャ・キンスキーは、大学時代、
友人がファンだった。
当時、ブルック・シールズソフィー・マルソーも、
人気女優だった。
ナスターシャ・キンスキーは、どこか暗い影がありながら、
華やかな女優の印象があった。
赤薔薇と黒薔薇の表情が、同時進行している、
そんな魅力のある女優だった。