ふたつの遺言


薩摩藩当主島津斉彬高橋英樹)が身罷り、
第十三代将軍徳川家定堺雅人)も薨去
篤姫宮崎あおい)にとって最愛の人家定、
彼女の人生に強い影響を与えた斉彬が、同時に鬼籍に入った。


篤姫は、斉彬の最後の文の如く、己の信じる道を歩む。
それは、家定の願い、徳川将軍家を守ること。
やがて、徳川将軍家と雄藩薩摩は対立することとなる。
自らの生まれ故郷の薩摩と、
嫁ぎ先である徳川家の間に入り、篤姫には厳しい試練が待っている。
幕末から明治維新へと篤姫は、巨大な歴史の激流の中、
生きて行くこととなる。


今回、家定が篤姫から届けられた、白い碁石を見て涙するところが切なかった。


「わしから、そなたのもとへ行くことはできぬのじゃ」


家定のそんな言葉に、彼の篤姫への深い愛情を感じた。