天璋院篤姫


将軍家定が亡くなり、篤姫宮崎あおい)は涙の日々を送る。
家定(堺雅人)の死は、自分の責任ではないかと、
自責の念に苛まれる。
家定の死を母、本寿院(高畑淳子)と側室志賀(鶴田真由)に告げるが、
本寿院には、「家定を毒殺したのだろう」
と罵られ、
お志賀には、
「恨みます」
と責められる。
悲しみの中、同じ家定を愛した女性として、
篤姫は、家定の死を自らの言葉で、告げたかったのかもしれない。


お志賀が、篤姫に別れの言葉として、
自分は、一人の女性として、家定に愛されてはいなかった。
女として家定に愛された篤姫が、
いつまでも悲観にくれているのは、
「贅沢だ」
そんな科白を残して去ったのが印象深かった。
この「贅沢」という言葉に、お志賀の女心を感じた。


篤姫は落飾(らくしょく)し、天璋院となる。
天璋院は、夫、家定の遺志を継いで徳川将軍家を守る決意を新たにする。
まずは、家茂(松田翔太)の後見となることを、
大老井伊直弼中村梅雀)に確認する。
しかし、直弼は惚けて天璋院の言葉をはぐらかし、取上げようとはしない。
ここに、大老井伊直弼天璋院との対決の序曲が始まる。