明治前夜の再会


江戸城の明け渡しが迫る。
徳川二百六十五年の歴史が今まさに、幕を閉じようとしていた。
それは同時に大奥の幕も閉じるということであった。
家定(堺雅人)や家茂(松田翔太)の
思い出を噛み締める天璋院宮崎あおい


『そちのいるところ、そこがすなわち徳川の城ということじゃ』


家定の言葉が、天璋院の心深く響く。
それにしても天璋院の周りの男達は、家定をはじめとして優しい。


いよいよ大奥最後の日。
大奥の女性達の化身の如く、部屋という部屋に活けられた花々。
「これが大奥か・・・・」
官軍の武将も思わず見惚れ嘆息をする。
女の園大奥の粋な置き土産?


『自らの運命を知った大奥が、天璋院様をここに呼びよせたのです』


大奥最後の主、天璋院
運命づけられながらも、自立した人生を歩む天璋院
滝山(稲森いずみ)も去り、
静寛院(掘北真希)も京へと旅立つ。
次々と身の回りから大切な人々が去る天璋院
そんな天璋院のもとに小松帯刀瑛太)が訪ねてくる。
落ち込み気味だった天璋院の瞳が輝く。
しばし、碁を打ちながら昔語りをする二人。
意を決した帯刀の愛の告白に、
「亡き夫、家定に相談してみます」
とするりとかわす天璋院
大人の女性といったところか・・・・