振り向けばポーが聞える

　　　　　貨物列車が通ると揺れた
　　　　　二人に似合いの部屋でした

確かに普通の列車より、貨物列車の方が、通ると揺れたような気がする。
私が、小学生の頃は既に蒸気機関車は殆ど姿を消していたが、
地方に行くと、貨物列車のＳＬは走っているところもあった。

貨物列車は、どこか重々しくもあり、
『ポッポ〜』と、
哀愁を帯びた汽笛を上げていた。

新幹線を「夢の超特急」と呼んでいた、昭和４０年代。
蒸気機関車は、炭鉱の閉山とともに、急激に消えていった。
小学生の頃、コークス当番があったのを覚えている。
まだ暖房がダルマストーブだったのだ。
石炭から石油へとエネルギーは劇的に変わり、
輸送も、貨物列車からトラックへと代わっていったのだ。
そういえば、手荷物輸送のチッキというのもあったけ・・・・
荷物を駅まで取りに行ったことがあった。
宅急便が普及する前の時代。

振り向けば「ポー」が聞えてくるようだ。