紅蓮の月


景勝派と景虎派との確執が熾烈になる。
景虎派の柿崎(角田信朗)が、景勝の屋方に夜襲をかける。
寸でのところで、撃退した兼続(妻夫木聡)達上田衆。


今回は、人間の心の裏表、そして心の闇を考えさせられた。
眉目秀麗で才気煥発な景虎玉山鉄二)は、同時に誇りも高い。
兼続の詰問は、そうした景虎のプライドをひどく傷付けた。
一方で、景虎の心の闇を、彼の取り巻きが利用しようとする。


カリスマ謙信(阿部寛)が鬼籍に入り、
内部抗争となる上杉家。
こうした上杉家の内紛に乗じて、
勢力を伸ばそうとする、相模の北条氏・・・・・


徳川幕府は、将軍を長子相続とした。
徳川の世が続いたのは、様々な制度の整備があったからだろう。
武家諸法度を始めとした諸制度と、
将軍を頂点とした、老中を中心とした幕府の磐石の組織。
一人のカリスマによる統治ではなく、
江戸幕府は集団指導体制を基本としていた。
されど戦国の世は、下克上の時代であり、実力主義


謙信の養子、景勝(北村一輝)と景虎の絆は、
お家騒動の中で、切れてしまう。
やがて絆の切れてしまった義兄弟は、
御館(おだて)の乱で対決することとなる。


お船役の常盤貴子が、
赤い月に胸騒ぎを覚えるところが、印象深かった。
紅蓮(ぐれん)の月は、大事が起こる予兆なのかもしれない・・・・・