優しいまなざし


「JIN−仁ー」16巻を一気に読んだ。
面白かった。
ドラマの大沢たかお演じる仁や咲(綾瀬はるか)野風(中谷美紀
とは違った味のあるコミックだった。


21世紀から江戸時代にタイムスリップした仁。
21世紀の仁に接する江戸時代の人々は、
おしなべて優しい。
橘咲、野風、坂本龍馬緒方洪庵、そして市井の人々。
仁は魂の孤独を強く感じるが、
平成の日本に戻る事を断念し、幕末の江戸で生きてゆくことを決心する。
仁の決意を促したのは、
こうした仁の周りの人たちの優しいまなざしがあったからではないか。


この「JIN」のサブストーリーは、仁と咲との恋の行方。
平成の医師仁と、江戸の娘咲との恋愛を、
村上もとかは繊細な心理描写を織り込みながら、
美しく描いている。


時代を超え、人の優しい目に触れると、
冷えた魂を温められ、生きる希望を星に繋げることができるのではないか・・・・
「JIN」を読んでいると、そんな気持ちが芽生えてくる。