2010-11-27 萬斎の花の乱 エッセイ 室町幕府の花の御所。 八代将軍足利義政の時代。 将軍家の家督争いから、 時代は応仁の乱へと向かう。 大河ドラマ「花の乱」はそんな時代背景のドラマだった。 若き足利義政を市川新之助(海老蔵)が演じ、 同じく若き日野富子を松たか子が演じていた。 当時、海老蔵と松たか子は同じ歳の17歳だった。 二人とも初々しい演技で、松たか子の能の舞は、 流石に梨園の娘と感嘆した。 管領細川勝元役の野村萬斎の演技が素晴らしかった。 流麗な立居振舞い。 鋭い鷹の目。 能役者として修練した身のこなし、 よく響く低音の声が魅力的で、 24歳の萬斎は、 山名宗全役の萬屋錦之助に引けを取らない演技だった。 大河ドラマとしては、やや暗い感じのストーリーで、 視聴率も悪かったが、野村萬斎の魅力が溢れていた。