ヴェネツィア展〜魅惑の芸術ー千年の都〜

江戸東京博物館で「ヴェネツィア展」を鑑賞。
現在のヴェネツィアは、
イタリアの一都市になってしまってるけど、
嘗てはヴェネツィア共和国として「自由と独立」を貫き、
その美しさから「アドリア海の女王」と讃えられた。
ヴェネツィアは強大な海軍力と交易による富により、
類まれな水の都を造り上げた。


ヴィットーレ・カルパッチョの「サン・マルコスのライオン」
このライオンがヴェネツィアを象徴しているように思えた。


また香水をはじめとしたヴェネツィアガラスは洗練されて、
欧州のガラス文化の頂点を極めている。
何故か、まったく両極にある琉球ガラスが脳裡に甦り、
貴族的な魅力のヴェネツィアと市井の魅力の琉球ガラスが、
脳髄でスパークしていた。
装飾としてのガラスと実用としてのガラス。
鑑賞するガラスと使い馴染むガラス。
本質的にはどちらも心を動かす魅力がある。


話は変わるが、橋下大阪府知事大阪都を目指すなら、
こうしたヴェネツィアのような、
商業都市国家を目標にしたら如何だろう・・・
あるいは安土桃山時代の堺のような町衆の共同体。
堺の商人は最も「独裁」から遠い存在であり、
かつ茶道をはじめとした文化を育成した。
府から都へと名前は変えても、
中味が問題だと思うのだが・・・
大きいことは良いことだけとはかぎらない。


館内にあるイタリア料理店でシーフードパスタのランチを食べる。
コーラが瓶コーラで、コーラ用の大ぶりのグラスが用意されていた。
パスタはあまり特色がない、まあまあといった味。


美術館のパスタといえば北浦和公園にある、
埼玉県立近代美術館の『ペペロネ』のパスタは美味しかった。
渡り蟹のパスタランチを注文したが、
渡り蟹のエキスとムール貝とアサリの出汁が、
濃厚なソースとなり、平打ちのパスタとよく馴染んでいた。
ああ、一流のお店でなくても、
カジュアルな美術館のレストランでも、
こんなに美味しいパスタが食べられるんだなと感動?した。
玉葱パンも湯気が立ち、
焼き上がりで美味しかったし、
モンブランのケーキもあまり甘くなく、
マロンの風味が口の中に広がり大人の味がした。
エスプレッソも適度なビター感で良い口直しになった。
ランチに統一性があったような気がする。


さて、美術鑑賞より、どうも食事の話題ばかり熱が入ってしまった。
一度、「ペペロネ」のパスタをお召し上がりあれ・・・