寝台列車あけぼの


   ふるさとの
    寝台列車
     雪乗せて


「雪を乗せて走ってるんだね・・・
 ふるさとの雪を乗せて」
そんな東北出身の女性のためいきにも似た言葉。
慈しむように列車を見送る。
寝台列車の「あけぼの」がラストランになるそうだ。
「あけぼの」は東京〜青森を結ぶ寝台特急
高度経済成長の頃、
金の卵と呼ばれた中学を卒業した少年少女が東京に就職した。
少年少女は寝台列車でふるさとを後にした。
そのあこがれの列車が寝台列車特急「あけぼの」だった。
「あけぼの」は、寝台の中でも高級な列車だった。
急行から特急へとグレードを上げて帰郷したい。
そんな思いが金の卵達にはあったのだそうだ。
「あけぼの」の別名は「出世列車」
畠山みどりの「出世街道」を口ずさみ仕事に励み、
井沢八郎の「ああ上野駅」をみんなで歌い励ましあった時代だ。