55歳からのハローライフ


50歳も過ぎると、ふと自らを振り返ることがある。
自分の人生は薄っぺらだったのではないか、
折り返しの人生を充実させなければ、そんな焦りを覚えることもある。
そして漠然とした不安に襲われる。
日常の不安から目をそらしていた自分に気が付く。
何となく「55歳からのハローライフ」が見たいなと思ったのは、
等身大の自分を見直したかったのかもしれない。
そして思ったのは、
「一区切りついたとか、ゲームの上りではなく、
 まだ始めてないことって意外とあるのでは・・・」


「55歳からのハローライフ」は期待通り、色々考えさせてくれるドラマだった。
第一回目は「キャンピングカー」
リリーフランキー演じる一流企業を早期退職した58歳の男性が主人公。
彼は会社をリタイアして、
キャンピングカーで妻と旅することで、
新たな道を探したと確信していた。
ところが妻は困惑顔。
男は再就職の活動を始めるがうまくいかない。
自分と現実との乖離の中で、
心が軋み悲鳴を上げる。
「生まれ変わる」苦しみ。
そして置き去りにしたものに気づく。
それは「妻」だった。
「奥様にも奥様の時間がある、それをあなたが受け入れたからです」
「人には、夫婦でも立ち入れない固有の時間があるのです」
心療内科の医師の言葉が彼の心に響く。