2016-07-30 蟬しぐれ 俳句 蟬しぐれ 礫となりて われを打つ (せみしぐれ つぶてとなりて われをうつ) 季語は蟬しぐれで夏 藤沢周平の「蟬しぐれ」を読んでいる。 この「蟬しぐれ」市川染五郎主演で映画化もされている。蟬しぐれの一場面で、 切腹した父親の遺体を荷台に乗せて運ぶ、 少年牧文四郎の姿が描かれている。 ある者は遠くから白い目で見る、 またある者はあからさまに嘲り笑う。 そんな沿道の人々の礫(つぶて)のような視線に耐えて、 炎天下、文四郎少年は父の遺体を乗せて梶棒を引く。