蝶の夢


山崎の戦いで敗れた光秀(坂東三津五郎)は、落ち武者狩りに襲われる。
腹を刺される光秀。そこに、丁度、光秀軍を追ってきた一豊(上川隆也)の
軍が通りかかる。
光秀の一豊への、いまはの言葉は、
「山内殿、そなたは生き延びよ。生きて乱世の末を見届けよ」
光秀は満開の桜の下、微笑む帰蝶和久井映見)の幻を見る。
胡蝶の夢か」
それが、光秀最後の言葉だった。
一豊は、敢えて光秀のみ印を獲らず去る。
一方、千代(仲間由紀恵)たちは、未だ明智軍の恐怖に怯えていた。
そこへ、一豊たちが、助けに来る。
「織田の誰よりも早く、親方様のご無念を晴らしました」
と寧々(浅野ゆう子)に秀吉(柿本明)の勝利を報告する一豊。
明智一族では、細川家に嫁いだ玉(長谷川京子)だけが生き残っていた。
「私が生きているのが細川家のさわりとなるなら、
いっそ殿の手でお切りくだされ」
と玉は目に涙を浮べ夫、忠興に懇願する。
忠興は、妻の捨て身の言葉に、ますます愛しさがつのり、
「わしのために生きよ。子らのために死んではならぬ」
生きることを玉に諭す。
「玉を殺せ」という父の命に従わず、玉を逃がす。
千代は、寧々から三法師を手なずけるよう命じられる。
何よりも、夫の功名にもつながるとの寧々の言葉に、
千代も懸命に三法師をあやす。
「ポンポコポン」と、たぬきのまねをする千代。
女は女で、功名のために戦っているのだ。
城の中では、信長の後継を決める重要な評定が行われていた。
秀吉は、周知な根回しと、一生一代の大芝居をして、柴田勝家を退けた。
腹芸の達人、秀吉の本領発揮であった。
信長の孫、三法師を織田家の跡継ぎにして、自らはその後見人となる。
秀吉は、織田家の実権を握った。
しかし、信長の妹、お市の方大地真央)は、
「サルに天下はやりません」
と反秀吉の決意をし、柴田勝家に、勝家の嫁になることを告げる。


今回は、かなり史実と異なる筋書きとなっている。
確か、市は信長存命中に、柴田勝家に嫁いだはずである。
もちろん、光秀の末期を一豊が見取ることも、然りだが。
何れにせよ、ドラマであるから、ある程度脚色は許されるだろうが・・・
お玉の長谷川京子の演技が、いまひとつだ。
台詞まわしが、少々ぎこちない。
時代劇に慣れていないこともあるのだろう。
信長(舘ひろし)、光秀(坂東三津五郎
二人の存在感ある役者がいなくなった。
子りん(長澤まさみ)の再登場はないのだろうか。
脇を固める他の役者の、今後の活躍に期待したい。


人気blogランキングへ