中田選手と寅さん


7月3日、中田英寿選手が、自らのホームページで引退を表明した。
半年前からこのドイツW杯を最後に引退をしようと、決めていたとのことだ。
中田は95年にJリーグのベルマーレ平塚(現湘南)に入団し、
約10年プロとして活躍した。
日本代表としては、97年5月の韓国との親善試合でデビュー。
代表試合回数77回、得点11点。
自身のウェブサイトなどでファンにメッセージを発信している。
若者を中心に彼の生き方に共感を呼んでいる。
三浦和義選手が、現役に拘ったのとは、対照的に映る。
北海道日本ハムファイターズの、新庄剛志選手の引退も突然の感が
あったが、中田選手の引退はそれ以上に衝撃的であった。
野球では、清原和博選手が、やはり現役に齧りつきがんばっている。
中田、新庄と三浦、清原、それぞれのスポーツ人生に対する
考え方は違うだろうが、時代に影響を与えていることは確かだ。
現役にこだわるのも善し。
引退して、新たなる旅立ちをするのも善しだろう。
中田英寿氏は、03年から某社の執行役員を務めているそうだ。
ハーバード大学経営学修士を修得する目標もありとの、情報もある。
前途は、ヒルズ族か・・・
今後の、彼の生き様に注目したいし、
何よりも、等身大の自分を大切にする中田英寿に魅力を感じる。


『人生は旅立ちであり、旅とは人生である』


中田英寿氏のこの言葉に、なぜか「男はつらいよ」の
寅さんの生き方と、重ね合わせてしまった。
特に、『旅とは人生』という言葉に。


中田と同じく、俳人松尾芭蕉も「自分探しの旅」をして、
奥の細道」を生み出した。
中田英寿は、どこか哲学者の風貌がある。


「連帯をもとめて孤独を恐れず」


かつて、学園闘争を闘った全共闘のメッセージだ。
少々古いけど、中田英寿に似合うような気がする。


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