『今週の純情きらり』


桜子(宮崎あおい)は、いつも音楽を忘れない。
そして、音楽に助けられている。
達彦(福士誠治)との約束、
「音楽を忘れるな」
その言葉を、大切にしている。
桜子にとって、音楽に関わることは、
達彦と何処かで繋がっているような気がするからだ。
ピアノ線を供出する日、
桜子は、「故郷」を弾く。
自然にマロニエ荘の住人も歌いだし、合唱する。
音楽の力である。


今週の「純情きらり」では、杏子(井川遥)の恋も切なかった。
傷痍軍人の世話をする杏子は、いつか仄かな恋をしていた。
杏子に励まされ、傷痍軍人も心を開き、生きる希望を見つける。
「あなた以外でも、一人で生きている人はいます。」
「自分を憐れまないでください。」
叱咤激励する杏子。
しかし、傷痍軍人には、妻と子がいた。
花を握り締め涙する杏子、
いつも冷静な看護婦のイメージがあるが、
女心が溢れていた。


八重(原千晶)が出征する恋人の子を身篭り、悩む。
男も命がけなら、女も人生をかけている。
八重は、有森三姉妹、冬吾(西島秀俊)、マロニエ荘の仲間に、
励まされ、子供を生む決意をする。
できちゃた結婚の現代、
明日の命のしれぬ恋人の子を産む女。
どちらも、人生の決断である。


それにしても、冬吾はさりげなく、桜子をはじめ、
津軽弁で温かな助言をする男だ。
視聴者の女性の方に、人気があるのもむべなるかなだ。

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