母の遺言


秀次(成宮宏貴)の宿老の一豊(上川隆也)は、九州攻めに行けず、
大阪に残る。
一豊と弟の康豊(玉木宏)は、才気走る康豊に、
一豊が、少々生意気に思い、兄弟げんかを度々する。
心配した千代(仲間由紀恵)は、法秀尼(佐久間良子)に相談に訪れる。
法秀尼は、今生の遺言として、兄弟助け合い、仲良くすることを、
千代に託し、亡くなる。
一豊も康豊も、母の遺言に目を覚まし、
兄弟、仲良く助け合うことを互いに誓う。
茶々(永作博美)と石田三成中村橋之助)の関係は、
微妙にアブノーマルだ。
谷崎潤一郎の「春琴抄」の春琴と佐吉のようでもあり、
三成のストイックな性格を、茶々が誘惑して崩そうとする。
耳元で「茶々が欲しいと叫んでおる。」
と囁かれても、理性の人三成は、眉ひとつ動かさない。
このふたりの、アブノーマルにしてプラトニックな愛こそ、
歴史を大きく動かすのだ。
ただし、史実にもとづいているかは、定かでないが・・・・
永作博美は、芸に幅があり、好演をしている。