それぞれの決断

杏子(井川遥)は母性が強い。
空襲の病院で、
戦争で父と母を亡くした女の子を抱きしめる。
大和撫子のような杏子。
古き良き日本婦人の面影がある。
笛子(寺島しのぶ)の姉妹三人で岡崎に帰る提案に、
杏子は「東京に残る、私を必要としている人がいるから。」
と、同意しない。
人を助けたい気持ちが強い、献身的な性格の杏子らしい。
冬吾(西島秀俊)も杏子の気持ちを汲んで、
「杏子ちゃんには、杏子ちゃんの道があるはんで」
と笛子を諭す。
桜子(宮崎あおい)も杏子を応援すると言う。
ところで、冬吾は自分の絵を燃やし、
心にポッカリ穴が開いたようになっている。
冬吾の心の、ブラックホールはどうなるのか。
竹下景子のナレーション
「人々に本当の別れのとき、決断のときが来ました。」
印象深い言葉だと感じた。


*[純情きらり」では、岡崎の八丁味噌が舞台になっている。
 八丁味噌も、宮内庁御用達になっていた。
 「カククュウー八丁味噌」は、明治34年12月28日に、
  正式に、宮内庁御用達の許可を賜ったとのこと。
 昭和7年に合資会社八丁味噌」となり現代にいたっている。