斉彬の密名


「国のために務めをはたしてもらいたい」


篤姫宮崎あおい)は、島津斉彬高橋英樹)より、
次期将軍職を、一橋慶喜とすべく、
第13代将軍徳川家定堺雅人)を、説き伏せるよう密名を授かる。
日本国のために、将軍家へお輿入れをする篤姫
篤姫の持っている力を信じての、成彬の非情な言葉。
「おなごの道は一本道」
亡き乳母菊本の言葉が、私の中で甦った。
安政3年11月10日 篤姫 江戸城へ出立。
いよいよ篤姫が女の伏魔殿、大奥へと乗り込む事となる。


斉彬の正室英姫(余貴美子)との、最後の対面も印象的だった。
英姫も自らの素顔で、篤姫をねぎらい、
心を通わせる。



島津斉彬が将軍にと、篤姫に密名を授けた一橋慶喜は、
後の15代将軍徳川慶喜
慶喜は、大政奉還をして、徳川最後の将軍となる。
慶喜は、大正2年まで生きている。


明治生まれの祖母は当時、東京湯島に住んでおり、
慶喜公の葬列を見たそうだ。
平成の今の世、徳川慶喜は、歴史教科書の存在、
あるいは、大河ドラマ出てくる、遠い昔の歴史上の人物のようだ。
だが、肉親から直接、15代将軍のエピソードを聞くと、
徳川慶喜も、身近な存在に思えてくるから不思議なものだ。
篤姫」を見て、ふと祖母の慶喜公の葬列の話を思い出した。


☆ 肝付尚五郎役の瑛太(えいた)が、最近頓に凛々しく、
  武士らしくなっている。
  全身に、薩摩隼人の気概が満ち溢れている。
  ちょん髷姿も板についてきた。