2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

妖怪大戦争

名子役、神木隆之介君の活躍が、夏休みの映画らしくて良かった。 麒麟送子(きりんそうし)に選ばれた少年(神木隆之介)が、 日本滅亡を企てる魔人(豊川悦司)と戦う。 昨日は、英国で大規模な、航空機テロ未遂事件に世界が震撼した。 わたしたち人類に、…

絶望の中の光

薫(沢尻エリカ)は、絶望の闇にあった。 自らの病気、そして魂の叫びである音楽が出来ない体に なりつつあるからだ。 薫は、自殺さえ試みようとする。 そんな薫を孝治(山田孝之)は、励ます。 ギターが弾けなくなった薫に、 「俺がおまえのギターになって…

植草甚一

知的好奇心とは、学校の教科書から目覚めることはなかなか難しい。 むしろ、教師や親から半強制的に詰め込まれるのではなく、 自由な大空を羽ばたくように、伸び伸びとしたものである。 20代の頃、植草甚一(JJ氏)に巡りあった人は、 かなり知的幸福を…

エロティシズム

学生時代、バタイユの著作を何冊か読んだ。 ある異様な知的興奮があった。 読んではいけない本を読んでいるようで、 発禁本を所有しているよな気がした。 仄かな悦楽を感じていたのかもしれない。 黒い背表紙の本、バタイユの「エロティシズム」 翻訳者の渋…

大人の酒

大人の酒に憧れていた時代がある。 大学時代、ほとんど、焼酎とビールを飲んでいた。 質より量の酒。 一気飲みとちゃんぽん。 寺尾聡のLP[リフレクションズ」をよく聴いていた。 目指すダンディズムは、遥か彼方に輝いていた。 そんな私が、憧れていた酒…

『羅の恋文結ぶ煙管かな』 (うすもののこいぶみむすぶきせるかな)

羅(うすもの)は、盛夏のころ用いる絽(ろ)紗(しゃ)明石、透綾(すきや) など薄絹で作った単衣(ひとえ)を言う。 婦人ものが多く、いかにも綾羅・軽羅といったすがすがしさを感じさせる。 夏のご婦人の羅は、薄羽を纏った蝶のように美しい。 煙管(き…

『今週の純情きらり』

桜子(宮崎あおい)は、いつも音楽を忘れない。 そして、音楽に助けられている。 達彦(福士誠治)との約束、 「音楽を忘れるな」 その言葉を、大切にしている。 桜子にとって、音楽に関わることは、 達彦と何処かで繋がっているような気がするからだ。 ピア…

鎮魂の夏 「懐中の時計止まりし原爆忌」

海に山に避暑地にと、楽しい夏休みがやってきた。 8月に入り、日本列島の各地も夏本番を、迎えた。 そして、この季節は、広島、長崎の「原爆の日」そして、 「終戦記念日」と、日本は鎮魂の夏を迎える。 世界の中で、国を挙げて不戦を、 戦没者の御霊に誓う…

『甦る白亜紀』

「甦る白亜紀」 恐竜達の血肉 数億年の時空の果て 化石はエナジー 空飛ぶジェットは テエラノザウルスの叫び 甦る太古の王者 私の知よ 20年の時に 化石となりし知よ 再生せよ 再生せよ 甦れ 青春という名の 白亜紀よ 私も『甦る白亜紀』という詩を書いてみ…

吉本隆明詩集

私にとって、吉本隆明との出会いは、文芸評論家としてであった。 「言語にとって美とはなにか」 「共同幻想論」などを、 謂わば、マラソン走者の如く、読書をしていた。 苦しくもあり、ゴールがなかなか見えない読書であった。 そんな、知的巨匠の吉本隆明が…